夏衣のプロフィール

国連の「障害者の10年」の最終年の生まれ。
生まれも育ちも、東京は下町。

障害

・生まれつき左手の真ん中3本が欠損(豆粒みたいな指?が残っています)、小指は変形。 診断名は「末端低形成症」(あるいは「絞扼輪症候群」かもしれない)という難しい名前ですが、子ども向けには「お母さんのおなかの中でケガをした」と説明する。胎芽期に何らかの事故で指が取れてしまったか・・、出来なかったか・・、らしい。 たとえばお腹の中とは言え、両手両足を欠損するようなケガというのは大変な事故だと思うのだが、その形で元気に生まれ、元気に育っている人も知っている。

・私が誕生してすぐに両親は絵本「さっちゃんのまほうのて」(偕成社)を通して先天性四肢障害児父母の会に入会。そこには、それぞれの手足や体に合わせた工夫をして楽器を演奏する「先輩」たちがいて、その様子に両親は感激したらしい。
(私たちにとっては当たり前のことなんですけどね)

・母は2000年から日本障害者ピアノ指導者研究会の立ち上げに協力。(ちなみに母はピアノが弾けないのですが…)

障害と音楽

私の「卒業研究」(高校で卒研なんて珍しい)のテーマは「障害のある人と音楽~音楽を楽しむ力は人に平等に備わっているか~」でした。
自閉症の男の子2人と1年半かかわって書いた5万字の大作(?)。
この研究をきっかけに、力量のちがいや限界は人それぞれ(障害の有無にかかわらず)だけれど、「音楽を楽しむ力」は誰にでも平等に備わっているのだと分かり、私自身が変わったと思います。「人生で一番大切なのは楽しむこと」というモットーにもつながりました。

ピアノ

すてきな歌をたくさん歌ったり和太鼓をたたいたりする幼稚園に入園して音楽好きに!!
そのころ近所の人が捨てるという壊れかけたエレピアノ(電子ピアノの走り?)をおばあちゃんがもらって来ちゃったのがピアノとの出会い。そのピアノで毎日「猫ふんじゃった」を弾いていたので母がつい「習わせてあげる」という約束をしてしまったらしい。
でも先生が見つからずにそれから2年後の、6歳の時にようやくピアノを習い始める。(障害のために待たされた。) 小学校2年生以来ずーっと「ピアノを弾く人」になるのが夢だったのだが、今は、作曲の勉強中。初めの頃は勉強が大変で、ふて寝ばかりしていた。今も大変なことはあるけれど、とても楽しい。
現在、ピアノを佐藤展子氏に師事。
これまでに作曲を國越健司、川崎絵都夫、土田英介、糀場富美子、池辺晋一郎の各氏に師事。

~お世話になったたくさんの先生~
これまでピアノは日向野敦子先生、小澤陽子先生、由良佳久先生、太田太郎先生、故堀江孝子先生に師事。
他に日本オルフ音楽教育研究会の岡智恵子先生、PTNAの横田倫子先生・熊谷洋先生のご指導や、多喜靖美先生のアンサンブルの講座、ウィルヘルム・ケンプの弟子でベルリン市立音楽学校の田村美和先生、ワイマールのフランツ・リスト音楽院のクリスティアン・ヴィルム・ミュラー先生のマスター講座などを受ける。
佐々木邦雄先生、秋山徹也先生のソルフェージュ教室にもお世話になる。自閉症のお子さんをたくさん教えているスペース海の金田理恵子先生は私の相談役

ピアノの他に・・・
左右を改造したヴァイオリンで濱田協子先生に2年間師事(休止中)。
合唱は、町田コダーイ合唱団〈指導:大熊進子先生〉に5年間所属。
学校のリコーダーは改良リコーダー(先天性四肢障害児父母の会が多くの人や企業の協力で開発した)を使っていた。

趣味

友だちとファッションが好き。
一息つくときはマンガや映画も見る。劇場で観たいけど、DVDが多い。
動物が大好き。でも、世話をする時間もスペースもないので近所の野良猫や飼い犬に声をかけることで我慢している。(一番飼いたいのは、シロクマ!母には「ピアノやめて動物園勤めを目指したら」とよく言われる。とべ動物園のピースのファンです)

生活

母がマクロビオティックという食事に凝っている。私が生まれてからは自然育児友の会に入会し、私を泥んこの畑などで遊ばせ、手作りの粗食で育てたらしい。そのおかげか、幼稚園・小学校時代は皆勤!!実はこれまで病院のお世話になったことがほとんどない。
でも父と私は母の目を盗んで「体に悪いもの」を食べては母に怒られています(^ー^)
また、我が家は、世間で騒がれるずっと前からエコ生活を心がけている。物を直して使ったり、リサイクルを心がけるので家の中は捨てない物がたまる…。

願い

世界中から核兵器と戦争がなくなること&子ども、障害のある人、年とった人、病気の人が安心して暮らせる世の中になればいい~

私のモットー

よく泣きよく怒る私、でもそれも含めて人生楽しんじゃえ、と思っています。